2017年8月31日木曜日

極限芸術 死刑囚は描く 展 スタッフ感想 エミリー

























作品がアツコバルーへ搬入された時、私は怖さに堪えていた。塀の中に隔離された人々が描いたが故の不透明さと、関連事件の凶悪さから目を背けたい思い、また作品から醸し出される、それらを覆いつくす程の熱量。
しかし設営が終わり展示空間を見渡してみれば、それが「死刑囚」による作品だと一瞬忘れてしまうほど、個人的な印象では「素直さ」に満ちたスペースになっていたように思う。
画一化されたシステムの下に置かれた死刑囚の生活は、刑が執行される「きたる時」の描写こそ、例えばドラマや映画を通じて観てきたものの、そこでは事件の凶悪さと、裏腹に描かれるのは人間味。同じ人間の持つ表裏一体な危うさが「死刑囚」の背負う運命のドラマチックさを際立たせていた。
だが、今回アツコバルーで開催されている極限芸術展。想像だけでは今まで追いつくことの出来なかった、塀の中で生きる彼らのリアルな1日1日に、作品を通じて直面する。会期が終了間近となった今は、逆に作品そのものが彼らの時間を肯定しているのでは、とすら思う。

エミリー

極限芸術 死刑囚は描く展 スタッフ感想 キヨミ
























残暑お見舞い申し上げます。
スタッフ キヨミです!

今開催中の「極限芸術~死刑囚は描く」

先週の都築さん櫛野さんのトークショーでかなり深いはなしが聞けました。

私はこの展示を通してはじめて知ったことばかりで、いい意味でパンチをくらっています。

まず死刑囚の実態をしらせる活動している方達がいて「死刑制度の廃止」「死刑囚の人権」など「死刑囚の表現展」は2005〜今年で12年目だそうです。
今回の展示のほとんどの方が絵の素養が全くなかった人達、限られた素材を駆使して描いている。一度みたら忘れないほどインパクトの強い絵ばかり、画風はみなバラバラで一人ひとりのスタイルが確立していて迷いがない。
トーク中に事件性を知ってみた方がいいか?知らない方がいいか?など話がでましたが、描かれているものは心象世界とのギャップがある。身近なものから、夢のようなもの、無関係なものほんと多種多様。
極限の状況で生まれた絵がもつ力、描くことで得られる外との繋がり、そこで事件をとらえ直す機会になると考え。絵を描くことで罪を償う。みてもらう事で反応が高いまり。過酷な状況が表現をよくする?いつ執行されるかわからない中、表現するからこそ生きていられる。

死刑というシステムは当然のようにあって、ネットでぐぐってみたら、先進国の中で数少ない死刑存続国であり、国民の8割以上が死刑を支持している国が日本。そのことを深く考えたここともないのに私はショックをうけたのでした。
その人物がその後、どういう経緯をたどり死刑執行されるまでにいたるのか 、、、

死刑に賛成か反対かということではなく1人でも多くの方にみてもらい感じること、考える事がとても重要だと

会期も1週間をきりました。展示の感想などぜひ聞かせてください。関連の書籍なども販売していますので、ぜひお待ちしております。

実際起こった事件で映画になっているものもあるそうです。
◦ヒーローショー
◦冷たい熱帯魚
◦全員死刑

キヨミ